組織のパフォーマンス向上をもたらす生産的コンフリクトとは反対に、組織に悪影響を与えるようなコンフリクトも存在する。
メンバー間の相性のまずさや性格の不一致、価値観や思考方法の相違によって人間関係の悪化が起きたり、あからさまに対立する場合である。これを対人コンフリクトと言う。
その他、コミュニケーションの阻害(邪魔、横やり、情報の囲い込み)によって、性格等とは異なる組織に備わった構造的な部分、または、組織文化による影響によって非生産的コンフリクトが引き起こされることもある。
また、非生産的コンフリクトは部門や企業間という組織対組織の関係でも起きる。各部門が求める目標や成果の相違、予算等の資源配分をめぐる争いなどが該当する。
営業部と製造部の関係や、管理部門と他部門の関係では非生産的コンフリクトが生じる可能性が高い。自らの部門が他からどのように見られているかお互いに理解していないことや、それぞれが何を求めて仕事をしているか把握していないことが要因として当てはまりやすい。
組織としてのまとまりの低下、組織内の目標がメンバー間の争いでないがしろにされるなど、組織の機能を低下させるような対立は組織内に不一致を生み、メンバー間のつながりを壊し、最終的には組織の崩壊につながりうる。
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